2025年12月20日土曜日

茶の湯歳時記:11月「炉開き」

11月「炉開き(開炉)」

11月は、よく『茶の湯のお正月』とも言われ、茶の湯の世界では、冬の季節が始まります。
炉が開かれ、露地には、青々とした敷松葉が敷き詰められ、垣根も青竹となり、席中では畳替えが行われ、障子も張り替えられ、真新しい雰囲気に、心楽しい月と言えます。


【開炉】
11月の朔日や立冬、あるいは、古風な茶人は、旧の十月の中の亥の日に、炉を開け、お祝いいたします。
利休居士は「柚の色づくを見て囲炉裏に」とおっしゃったと言われており、別に日が決まっているわけではありません。
開炉のときには、道具として『三部(さんべ)」を用いると言われています。三部とは、織部(おりべ)、伊部(いんべ)、瓢(ふくべ)のことで、織部焼の香合、伊部(備前焼)の水指、瓢(ひょうたん)の炭斗、というような道具を取り合わせてお茶事をすることが多いです。


【主菓子】
 
亥の子餅(いのこもち)や、裏千家では「善哉(ぜんざい)」など、体を温める縁起の良いお菓子が出されます。
むかし、亥の子の祝といって陰暦十月上(かみ)の亥の日の亥の刻に、餅を食べると万病を除く、とか、猪の多産にあやかって子孫繁栄を願う、という行事があり、それにあやかったのが亥の子餅です。


【茶花】
炉の季節の花は、椿が代表的です。椿の種類は百数十種もあるということです。外国でも好まれて、品種改良が進み、大きな花のものも出ていますが、茶花には、古来よりの小さめの花が好まれます。特に、裏千家では、白色のものが好まれています。
11月は他にもいろいろな茶趣がありますが、いずれまた。

(2025.12.20 記)





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