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2026年5月28日木曜日

はじめての茶の湯のお稽古 2026 ①

  【まずはお客になるための基本から】

・お茶席に入るための持ち物
 扇子、懐紙、楊枝、帛紗(と、あれば古帛紗)を帛紗ばさみにいれて持参します。
 扇子、懐紙、帛紗は、一応、男性用と女性用があります。

 白い靴下を用意し、茶室に入る前に履き替えましょう。
 手拭き(ハンドタオルで可)もきれいなものを持っていきましょう。
 お道具を触ることもあるので、手は清潔にしておきましょう。

・上から何番目のお客になるか:お正客(しょうきゃく、と呼びます。一番の上席に座るお客のこと)は超ベテランの方にお任せし、お詰(おつめ、末客 まっきゃく とも呼びます)は経験者の方にお願いしましょう。お客が沢山いるときは、3番目以降に座ると、安心して茶会を楽しむことができます。

・茶室の入り方
 いろいろなお流派がありますので、これでなければならない、と言うことはありませんが、裏千家流のやり方を覚え、その後は、回りや経験者を見て、臨機応変に対応することも大事です。
 茶室の作りにより、座る場所が違います。相客(あいきゃく。一緒に茶席に入る人)の人を見倣いましょう。
 《基本の入り方:裏千家》
  入口の外に座って扇子を膝前に置き、襖を開けます。(復習:襖の開け方
  中の様子を伺い、扇子を進めながら、中へにじって入ります。
  床前に進みます。(復習:足の運び方。右足?左足?半畳は何歩?
  扇子を前に置いて、一礼。軸とお花を拝見します。(復習:2回に分けて拝見
  道具畳に進み、お釜などを拝見します。(復習:立ち方、足の運び方。右足?左足?

  他の方の邪魔にならない壁側に座って、他の方が座につくまで待ちましょう。
  座が決まったら、扇子を後ろに起きます。(向きがあります。次回以降説明
  茶室の中の歩き方も、注意しましょう。

・回りの方をお手本にしましょう。

・お茶席は、正客と亭主が主体です。お二人の問答を静かに聞きましょう。その上で、お道具などの聞きたいことがあったら、お正客に尋ねてもらいましょう。

「お茶って、決まりがあって面倒くさそう。」と思いましたか?
たしかに面倒くさそうに見えますが、茶席・茶会・茶の湯の秩序を保つために、決まってきたものと考えておいてください。

(2026.5.28 補)

2025年10月16日木曜日

はじめてのデモンストレーション④:お茶の飲み方

 

『外国人にお茶のデモンストレーションをする』~お茶の飲み方~


折角ですので、薄茶の飲み方を体験していただきましょう。

前提として
 ・茶の湯として飲むお茶には、二種類あり、これから飲んでいただくのは薄茶である。
 ・飲み方は、各お茶の流派で微妙に違うが、今回は、私たち裏千家流の飲み方である。
の2点は説明しましょう。

「飲むときは、三口半で」と言われますが、これは何口でもいいので、自由に飲んでいただきましょう。どうしても飲めない人もいますので、「苦手なら残して構いません」と気遣うことも忘れずに。(外国人に対してだけではありません。)「三口半」は決まりではありません。
また、「飲み終えたことを亭主に知らせるため、最後の一口は、ズズッーと音を立ててすすること」とかも言われますが、これもどうしてもしなければならない決まりではありません。
最後の一口まで戴くために、ススッというくらいの音を出しても仕方ない、くらいに考えてください。感性の問題ですが、静かな雰囲気の中で、ズズッーという爆音が響くのは、そぐわない、と思う人もたくさんいます。

飲む作法の中にも『和敬清寂』の『和』と『敬』の感性が備わっていることを説明出来るタイミングがあったら、してください。

茶碗の拝見時には、どんな道具も、亭主が心をこめて用意したものであるから、丁寧に扱うこと、特に手を滑らせて落としても大事にいたらないように、高々と掲げてみるようなことをしないこと。こういう扱い方も、『和敬清寂』の『和』の心、『敬』(道具に対して、また、亭主に対して)の心の現れであることも、言えるといいですが。

追加情報としては、
 ・薄茶はカジュアルな点て方で、浅草などの町中の抹茶カフェで、よく提供されるもの。
 ・もう一つは濃茶で、これを提供するカフェは極端に少ないこと。
 ・薄茶と濃茶の違いは、まず味が違う(一般には、薄茶のほうが苦い)、茶葉(ちゃば)を摘み取る時期が違う、作り方が違う、一人前の抹茶の量が違う、点て方も違う。
 ・濃茶は練って点てるが、薄茶のほうは泡立てる。
というようなことがありますが、聞かれたら答えるくらいでいいでしょう。
(2025.10.16 記)




はじめてのデモンストレーション③:お点前の説明のポイント

 

『外国人にお茶のデモンストレーションをする』~お点前の説明~


お点前は、大きく3つの部分に分かれます。
1.置き合わせと清め
2.お茶を点てて出す
3.片づけ

『清め』の部分は、茶道の根本精神を表す言葉『和敬清寂』の『清』の部分の一つの具現化です。
すでに、「水屋できれいにしてきたものを何故、わざわざお客の前でまたするのですか?」という疑問が湧いてきますが、これは、目に見えるものだけでなく、心の中を清らかにする儀式と考えると、わかりやすいかもしれません。仏教での法会だけでなく、キリスト教のミサなどでも、はじめに場を清める所作があると聞きますので、それと同等のものと考えると分かりやすいかもしれません。
いずれにしろ、道具だけでなく、お客様にお茶を差し上げる心も清める部分です。

道具の取り合わせは、季節のものとか、その日のテーマに応じたものとかあり、それもお茶の楽しみの一つ、という話も、楽しい話題です。
しかし、道具の説明は、簡単に。
張り切って歴史とか種類とかまで話すのは、茶会に2度以上来ている人向けです。
ただ、ちょっとおもしろい話は、いいかもしれません。
たとえば、茶筅はハチク(淡竹)という種類の竹が多く、穂先は、先を70~120本に割いてあるもの、とか、棗はもともと木地で、その上に”漆を塗って磨いて”というような24の工程がある、とかです。

所作や道具についての説明に、深入りすると禅の話とか、侘茶の話になったりします。
茶の湯は、精神的なこと、歴史的なことも含めて日本文化がつまっています。全体について知らないと茶の湯の心はなかなか理解できるものではありません。ですから、いい加減なことで話を濁さず、わからないことは「まだ勉強中なので、わかりません。」と言いましょう。
わからないことをわからない、と言う勇気を持つのは大事なことです。
(2025.10.16 記)

2025年9月10日水曜日

はじめてのデモンストレーション②:シチュエーション『茶室』

 『外国人にお茶のデモンストレーションをする』~シチュエーションの説明~

まずは、お客様をお招きするシチュエーションを紹介しましょう。

 本来は、というか、伝統的には 『茶室』 でのおもてなしになるのですが、茶の湯の基本を守れば、カジュアルに、現代の空間でおもてなしをするのは、大変良いことです。『茶の湯は~~がないとできない』というような堅苦しいものではなく、その気になれば、日常の空間でも、日常の道具でも見立ててできるものだ、ということを心に留めて説明しましょう。

 茶室へは露地と呼ばれるアプローチがありますが、目の前にない光景を説明しても、理解はできませんので、省略するのが得策です。

 お客様をお呼びする「茶会」は、お客様のことを考えたテーマを決め、それに沿って展開することが「おもてなし」の精神ですので、それも頭に入れて準備します。
 テーマを如実に表すには、禅語を軸か色紙などに書き付けたものを飾りますが、はじめてお茶会に参加する人が多い時は、あまり難しい禅語は使わず、『和敬清寂』とか『一期一会』というようなお茶の心を表すものを用意すると説明しやすいです。

 茶花も添えましょう。茶花は、一時(いっとき)の美です。「今日のお客様のためにだけ用意した」という気持ちを表しています。

香合は・・・実際に香を焚いてあれば、説明しやすいですが・・・校舎内は、火気厳禁でしょうから、電気で香を焚ける装置があれば可能ですが・・・

 茶室に入ったら、席に着く前に、何をしたらいいかを説明し、実際に実行していただきましょう。特に、軸に対しての所作の意味合いを説明するのは大事です。茶道具の拝見は、後で見ていただくほうが、道具に興味がわくでしょうから、お点前を見ていただくときは、その道具を手にとったときに、少しだけ説明するくらいに留めておくといいです。

また、正客の重要性も説明します。正客の席は、きちんと誘導しましょう。茶の湯は、正客と亭主のエンターテインメントです。
 茶の湯では、秩序が自然に発生する世界であることを雰囲気で分かってもらえるといいですね。

 2025.9.6 記)

2025年9月9日火曜日

はじめてのデモンストレーション①:心構え

 『外国人にお茶のデモンストレーションをする』~心構え~


一番大事なことは、お点前の根底に流れている茶の湯の精神・茶の心を伝えることです。

  現在継承されている茶の湯は500年以上かけて成立してきたものです。
 その長い時間で積み上った伝統と文化、点前の変遷などいろいろな要素がありすぎるので、短い時間で茶の湯の全体を網羅的に説明するのは、あきらめましょう。

  現在の茶の湯の成立過程や、使われている道具の名前や背景などをきちんと説明しなくてはならないとなんとなく思いがちです。
 しかし、日本史をほとんど知らない人たちに、歴史の表舞台を下支えした茶の湯という文化を話しても、ほとんど分かってもらえません。また、茶の湯で使う道具は、現在では日常生活でほとんど使われないものです。ですから、名前を言われても、日本語を知っている人たちでも、覚えるのが一苦労ですから、ましてや日本語が母国語でない人たちには、ほとんど記憶に残りません。

お点前を見せながら説明する場合、目の前で流れていく“美しい”お点前の所作に見とれると、どうしても耳のほうは、おろそかになります。ですから、「見ていたい」という気持ちを大事にしてあげましょう。

のべつ幕無しに説明するのは、得策ではありません。『黙る』と『説明する』をうまいタイミングで、繰り返しましょう。

 さて、その上で、ある動作に垣間見られるお茶の心 『和敬清寂』 を説明するのが良いデモンストレーションと言えます。 

2025.9.5 記)

2025年6月25日水曜日

「茶の湯」と「茶道」どう違う?

 「茶の湯」と「茶道」どう違う?

各種の生成AIにこの質問をすると、大体同じ答えが返ってきます。日本人の共通理解とみていいでしょう。
・茶の湯とは…抹茶を点てて楽しむこと、お茶会、おもてなしの行為。
       視点としては、文化的で、やや古風。
・茶道とは…(裏千家では『ちゃどう』と読みます。)
      お茶を点てる行為を通して、精神性を修養。
      礼儀作法を身につける『道』であって、体系化されたもの。哲学的。

茶の湯とは、ただ湯を沸かし茶を点てて飲むばかりなる事と知るべし
この言葉は、利休居士の言葉として伝えられていて、『利休道歌(利休百首)』の中におさめられています。
入門したての頃は、これを言われても、「それ以外に何があるのか」と思ってしまいます。
しかし、何年かお茶(茶の湯?茶道?)を続け、点前の所作や精神的修練を先生から教えていただくにつれ、本質が分からなくなってきます。そのとき、この言葉を聞くと、また違った感慨を持ちます。

さて、日本には『道』のつく文化体系が、いろいろあります。
剣道、柔道、弓道、合気道、空手道などの武道系のもの、茶道、華道、書道、香道などの文科系のもの、日本人以外でも注目されている武士道(何系というのでしょうか…)。
これらは主に、明治時代以降に体系化されたようです。

では、茶道という言葉はいつごろから、でてきたのでしょうか。
室町時代には、『茶の湯』の言葉が使われました。
15世紀以降、村田珠光、武野紹鴎、千利休という系統では茶の湯の精神性が深められ、わび茶が確立されました。その後、江戸時代初期に『道(どう)』の部分が重要視され始め、精神性を深めていき、概念として定着したのは、江戸時代中期以降というのが定説です。

千利休自身は、茶の湯を「数寄道(すきどう)」と呼び、古田織部は「茶湯」と呼び、小堀遠州が「茶の道」と「道」の字を使い始め、それが「茶道」という言葉につながっていったとも言われています。

「数寄」とは、本来「好き」のことです。
「歌」が文化の中心を占めていた平安時代には「数寄」は「歌道」を表していたのが、歌道が廃れるにつれ、「茶の数寄」を表すようになっていったという背景から、利休が茶事に使う座敷を数寄屋と名付け、数寄道に繋がっていったのかもしれません。

近代においては、数寄者(すきしゃ)は、茶の湯を趣味とする人を指します。
特に「名物(茶道具として特別な物)」に関心を寄せた人がたくさん出現します。財閥出身者や個人資産家が、日本国外に流出した美術品など買い取り、大規模な茶会を開催したりしました。現在、価値ある茶道具を所蔵する美術館がたくさんありますが、その貴重な品々を収集した人たち、益田鈍翁、原三渓、松永耳庵、根津青山(嘉一郎)、小林逸翁(一三)、高橋箒庵、畠山即翁(一清)、五島慶太、細川護立、大原孫三郎、川喜田半泥子、松下幸之助という方たちがいたからこそ、現代の我々は、古い時代からの貴重な茶道具を鑑賞できるのです。
(2025.6.25 閑話休題)


2025年3月10日月曜日

お濃茶は

  【お濃茶は】

『茶事』は、亭主が親しい人を招いて行われる茶会で、おもてなし文化の究極のものです。
茶室という特別な空間に入っていただき、炭手前をしてお湯を沸かし、お食事をしていただき、お菓子を召し上がっていただいたあと、おいしい一服の濃茶を差し上げる、その余韻を楽しんでいただくために薄茶を差し上げる、という一連の過程が進行します。(4時間くらいかかります。)その日の茶室の設え・道具の選択、懐石料理などは、この『おいしい一杯の濃茶を気持ちよく飲んでいただく』ためのものと言っても決して過言ではありません。
また、お茶事は、あくまで、正客がメインのお客であって、その日のテーマや設えは正客に向けてのもの、というのが基本です。

このお茶事というイベントの中心となる『お濃茶』ですが、市井のカフェ・喫茶店や公園や神社仏閣でのお呈茶(お茶をさしあげること)では、まず経験することができません。
それでも、都内では浅草などに数は少ないですが、濃茶が飲める茶房やカフェがあるらしいので、もし、見つけたら、入ってみるといいでしょう。そこでは、面倒な作法とかはなしに、お濃茶を楽しむことができるはずです。

濃茶を出すカフェが圧倒的に少ないのは、おいしく濃茶を練る(薄茶は点てるという)のに、結構な技術が必要なのが原因かと思います。使うお抹茶も違います。薄茶は一人前2g(茶杓1杓半)ですが、濃茶は一人分として4g(茶杓3杓)が基準です。使う茶筅も本来は違うのですが、最近はそこまで明確に分けて使う…機会(?)は少ないです?!

お菓子も違います。濃茶のほうは主菓子といいます。練り切り、こなし、饅頭というような種類のお菓子を”縁高(ふちだか)”という重ねられる箱に、一人前として一段に一種1個ずつを入れるのが本来の形です。「こんな大きな箱にお菓子ひとつとは、いくらなんてもおかしいんじゃないか」と思いたくなりますが、上のほうのお点前になると、お菓子は一人前として種類の違う物が3つとか5つとか出ます。そのためにはちょうどいい器の大きさなのでしょう。大寄せのお茶会などで、一人ひとつの場合、一段に同じお菓子を複数並べることもあります。いずれにしても、お作法がありますので、そのうち、しっかり体得しましょう。

一番大事なこと
お濃茶をいただくとき、心得ておかないといけない一番大事なことは、一盌のお濃茶を客全員(高々5人まで)で少しずつ飲むことです。「おもあい(思相)でいただく」と言います。よく「濃茶は三口で飲む」と言われますが、そんな感じです。そのための作法もあり、これもそのうち、しっかり体得しましょう。
もし、体得しないうちに、大寄せのお茶会に行って、濃茶がでてしまったら…お隣の方のやりようを、しっかり真似をして、失礼にならないようにしてください。それも難しかったら「はじめてなので教えてください。」と素直に聞きましょう。お茶人は気配りできる人たちですから、教えてくださるはずです。

2025.3.7 談・補

2024年12月7日土曜日

はじめてのお菓子

お茶を出すときは、お菓子がつきものです。

 【お菓子の種類】

和菓子は水分量で分けられます。
30%以上は「生菓子」、10%~30%は「半生菓子」、10%以下は「干菓子」。

【干菓子】
・素手でつまめるものです。
・薄茶を出すときに使います。
・茶事のときは、最低でも人数分+1個を用意します。たくさんだしてもOKです。
・菓子盆に2種類のせるのが標準です。この場合、右上に格調の高いものを置きます。
・干菓子はいろいろな種類があり、地方の名産品も数々あります。
 帰省したときや、旅行先で探してみましょう。
・種類:落雁、金平糖、かりんとう、和三盆、煎餅、吹き寄せ、麩菓子、有平糖など
・取り方・いただき方(客側):
 菓子器に両手を添えて、軽く押しいただきます。
 懐紙を膝前に置きます。
 左手は菓子器に添えたまま、右手で菓子を右奥、左手前と取り、懐紙にのせます。
 取った指先は、懐紙の角で拭きます。
 菓子器を次客との間の縁外に両手で置きます。
 菓子ごと懐紙を左手にのせてから、戴きます。
 指先を懐紙の角で拭き、一番上の懐紙を菓子くずがこぼれないようにたたみます。
 使った懐紙は、懐紙のたばの内側にいれて、懐紙を懐中します。

【主菓子】
・主菓子は生菓子か半生菓子を使うことが多いです。
・濃茶をお出しするときや、大寄せの茶会では薄茶でも使います。
・一人一個です。
・陶器の器に人数分を入れたり、縁高という菓子器にいれ、黒文字を添え、出します。
 (縁高については、いつか実物で練習しましょう。)
・種類:煉切、道明寺、きんとん、餅菓子、粽、金玉など。
・取り方・いただき方(客側):
 菓子器が回ってきたら、次客に「お先に」と一礼。
 菓子器に両手を添えて、軽く押しいただきます。
 懐紙を膝前に置きます。
 黒文字を右手で上から取り、左手を添えて持ちかえし、菓子を右手前から取ります。
 懐紙にのせ、黒文字の先を懐紙の角でぬぐい、持ちかえして、菓子器に戻します。
 菓子器を隣に送ります。
 懐紙を左手にのせて、楊枝で適当に切りながらいただきます。
 菓子によっては、慣れないと食べにくいので、練習あるのみです。
 楊枝を懐紙で拭いて、懐紙の内側に入れ、使った懐紙を始末し、懐中します。
・りゅうさん紙は、水分の多い菓子がでてきたときに、使います。

【亭主からのお菓子の出し方】
 実践で練習

(2024.11.21/12.5 談)


はじめての薄茶

 【はじめての薄茶の飲み方】(裏千家)

茶道は、禅宗の影響を深く受けており、本来は「不立文字」「教外別伝」が基本です。
両方とも、言葉で伝えられることは限りがあることを示しています。
ですから、字面での飲み方の実技を読んでやってみるより、実践のおけいこで、
その人なりの美しい所作を身に着けるべく、やっていきましょう。

1.(四畳半の場合)にじって出された茶碗を取りに行きます。
2.自席の縁外において、居ずまいを正します。
3.上座の人との間の縁内に置いて「お相伴します」と一礼
4.次客との間の縁内に右手で置いて「お先に」と一礼
5.膝前の縁内に置いて「お点前頂戴いたします」と一礼
6.茶碗を右手でとり、左手にのせ、右手を添えて軽くおしいただきます。
7.茶碗の正面を避けるために、時計回りにに二度まわします。
8.茶碗を3点で押さえて、お茶をいただきます。
 茶碗の縁にはなるべく指はかけません。
 これからも茶碗の縁は脆いものと思って扱いましょう。
9.飲みきったら、飲み口を軽く右手の指先でぬぐい、指先を懐の懐紙でぬぐいます。
10.茶碗の正面に戻すため、時計の逆回りに二回まわして、畳の縁外の膝正面に置きます。
11.茶碗を出されたところに、茶碗の正面を亭主にむくように回してから、置きます。

にじりかた、一礼の仕方、茶碗の運び方なども所作のポイントです。

利休七則の七番めに「相客に心せよ」とあるように、お客になったときは、お互いに気遣って、思いやる心を持ちたいものです。

(2024.11.21 談)




はじめての茶花の生け方

 【茶花は奥が深く、一生勉強で、花とはまさに『一期一会』です】

《基本》

・床は、座って拝見するものなので、その目線で生けます。
 特に掛け花や釣り花のときは、注意。

・利休居士の言葉-1
 「花は野にあるように」(『南方録』より。『南方録』の解説は、いつか)
 この言葉は、野にあるようにボサボサに生けていい、という意味ではありません。
 草や木が自然界で生きているさまを格調高く生けましょう。

・利休居士の言葉-2
 「小座敷の花は、かならず一色を一枝か二枝、かろくいけたるがよし」(『南方録』)
 とあります。
 10月の花が少ない時は、5種~7種(奇数)の花を入れて、名残りを楽しみますが、
 それ以外は、2種類の花木か、木と草の取り合わせがいいでしょう。

・花は、今まさに開き始めのものがよいでしょう。
 満開のものは、すぐに散ってしまうイメージがあるので、生けるのは場合によります。

・真の花入には、一種が基本ですが、二種にして、薄板を蛤端にするのもいいようです。

・冬の時期は椿が好まれます。

・花や枝は、花入の高さの1.5倍ほどで納めると、無難です。
 『足』は、なるべく一本に見えるようにしましょう。

・生け終わったら、かならず、霧吹きで水をかけます。
 かけるときは、床の壁にかからないようにしてください。

・実践あるのみです。追々、その季節の花の種類で勉強するしかありません。

(2024.11.21 談)

はじめての軸

【床に軸をかける】 

軸は、茶席では最重要なアイテムです。
亭主からの今日の茶会のテーマやメッセージが込められています。
茶席に入り、軸を拝見して、今日の茶席の趣向を楽しみにする…のが醍醐味です。
茶席の軸は、墨蹟、消息、短冊、画賛、唐絵、和歌など各種ありますが、
禅語を書いた墨蹟が使われることが多いです。
季節感のある禅語、心根を表す禅語などがよく選ばれます。
人それぞれの経験や心情なども影響するので、禅語の解釈は難しいです。

【お茶のはじめは『一期一会』から】
 『一期一会』という言葉は、茶道の本質を表している言葉です。
 『一期』は仏教語で、一生を表します。
 茶会は、二度と同じものはなく、一生に一度の出会いであるから大切にしよう、
 という客と亭主の双方の心構えを説いています。

 利休居士の高弟であった山上宗二の書いた『山上宗二記』に利休が言った言葉として
 「一期ニ一度ノ会のヤウニ」とあります。
 それを江戸時代後期の大老で茶人でもあった井伊直弼の著書『茶湯一会集』のなかで
 『一期一会』と表現しました。

 まずは、『一期一会』を心して、茶の道を進みましょう。

(2024.11.21 談)

2024年12月6日金曜日

はじめての茶室の設え

 【はじめての床の設え】

1.茶室の大きさはいろいろあります。最初は、基本となる4畳半本勝手の席で勉強します。

2.床は掛物や花・花入を飾る場所です。いろいろな形があります。床面は多くが畳です。
 茶室を見る機会があったら、客用の入り口と床の位置、点前座の位置などに注意。

3.床には、軸(掛物)を掛けます。
 その日の茶会のテーマに沿った禅語がよく使われます。
 もっぱら、禅僧の書いたものです。
 なぜ禅語かというと、現在の茶の湯は、禅宗と深い関わりがあるからです。

4.茶の湯のおもてなしのフルバージョンは、茶事といい、4時間くらいかかるものです。
 食事と炭手前(初座)と濃茶・薄茶でのおもてなし(後座)の2パートに分かれています。
 床には、初座は軸だけ、後座は花だけというのが基本です。
 ただ、食事のない茶席では、軸と花を一緒に飾ります。床のもろ飾りと言います。

5.花入
 花入は、中釘(掛けた軸の後にあって、いつもは見えない)や床柱にかける、
 床の天井から吊るす、床に置く、という3つの方法で使います。
 材質は、金属・磁器・陶器・竹・籠製のものがあります。
 3つの格があり、金物や唐物青磁は『真』、釉薬のかかった陶磁器は『行』、
 釉薬のかかっていない陶磁器や竹・籠などは『草』です。
 畳敷きの床に置くときは、花入の格によって『矢筈板』『蛤場(はまぐりば)』
 『丸香台か木地』の薄板をおきます。ただし、籠の花入は直置きします。
 置くときは、縦に長い軸のときは、下座寄り1/3のところです。

6.花
 茶の湯は、瞬間の美をよし、とします。
 花は、かならず生花で、造花は使いません。
 今まさに開き始めのものや、茶事の最中に満開になるようなものが喜ばれます。
 素晴らしいお花が生けられているとよく「お花はご馳走ネ」と賛美します。

7.風炉先と結界
 風炉先は、四畳半以上の部屋に使われ、道具畳の向うに置かれます。
 そこが壁で囲まれている場合は、使わなくても構いません。
 結界(根竹のアレです)も風炉先の一種ですが、よく、広間で、点前座の向うに
 置いて使います。

(2024.11.7 談)

 
 

はじめてのお茶の作法

 【まずは立ち居振る舞いから(裏千家)】

1.座り方
 男性は両膝の間にこぶし2つ、女性は1つくらい開けて座ります。
 亭主のときは、手は揃えて、太ももの体から数センチ膝寄りにおきます。
 お客のときは、膝上で、右手を上にして両手を組み、自然になるように置きまか。

2.座っているときのおじぎの仕方
 おじぎには『真』『行』『草』の3つの形があります。
 いつでも両手の指先はつくところまで背中を伸ばしたまま、倒します。
 真:膝の上の両手をそのまますべらせて、両掌を畳の上に全部つくようにします。
  (総礼、お客が亭主に向かって礼をするとき)
 行:両手の第2関節まで、畳につくように。
  (客同士の礼のとき)
 草:両手の先が畳につくまで。
  (亭主が点前の途中で)

3.歩くとき
 男性は、軽く親指と人差し指を合わせ、少し内側に曲げて脇におろします。
 女性は、指をそろえ、軽く太ももにあてます。
 半畳を2歩で歩きます。

4.立ち方
 両足を爪先立てて、かかとの上に腰をのせます。片方の足をたて、まっすぐに立ちます。
 どちらの足を立てるか、は場合によります。

5.座り方
 両足を揃え、片方の足を少し引いてから、座ります。

6.扇子の置き方
 席が決まったら、右手で自分の後ろに起きます。
 正客は、扇子の先が次客のほうに、次客以降は正客に向くように置きます。

(2024.11.7 談)


 

はじめてのお茶席

 【まずはお茶席でお客になるための基本から】

・持ち物
 扇子、懐紙、楊枝、帛紗(とあれば古帛紗)を帛紗ばさみにいれて持参します。
 白い靴下を用意し、茶室に入る前に履き替えましょう。
 手拭き(ハンドタオルで可)もきれいなものを持っていきましょう。

・お正客は超ベテランの方に、お詰(末客)は経験者の方にお願いしましょう。

・茶室の入り方
 いろいろなお流派がありますので、臨機応変に対応することも大事です。
 茶室の作りにより、座る場所が違います。相客(あいきゃく)の方を見倣いましょう。
 《基本》
  入口に座って扇子を膝前に置き、襖を開けます。
  中の様子を伺い、扇子を進めながら、中へにじって入ります。
  床前に進み、扇子を前に置いて、一礼。軸とお花を拝見します。
  道具畳に進み、お釜などを拝見します。
  他の方の邪魔にならない壁側に座って、他の方が座につくまで待ちましょう。
  座が決まったら、扇子を後ろに起きます。
  茶室の中の歩き方も、注意しましょう。

・慣れないうちは、回りの方をお手本にしましょう。

・お茶席は、正客と亭主が主体です。お二人の問答を静かに聞きましょう。その上で、お道具などの聞きたいことがあったら、お正客に尋ねてもらいましょう。

(2024.11.7 談)

茶の湯で使う扇子の意味