2024年12月9日月曜日

名物裂(めいぶつぎれ)

 【名物裂とは】

お客として茶席に入るときの持ち物の話のときに、古帛紗の話になりました。
お点前で古帛紗を使う機会は、まだまだ出てきませんが、その裂地(きれじ)のお話です。

同じ読み方になりますが、『名物切』となるとまったく別の意味ですので、注意。

名物裂は本来は、中国の宋から清(前期)時代に渡来した絹織物や、南蛮渡来の絹や木綿織物です。
金襴・緞子(どんす)・モール・間道(かんとう)・更紗(さらさ)などの種類に分類されます。
模様は、図像や花や動物を模したものから幾何学的なものまでさまざまです。

茶の湯では、帛紗や仕服(茶入などの道具をいれる袋)に使われます。また、掛け軸の表装にも使われます。

道具の拝見のときの問答で「お裂地は?」という問に対しては、「朱地 笹弦 緞子(裂の色-模様の名前-織の種類)」というように答えるといいでしょう。
自分の知っている模様や、有名だけれど見たこともなかった模様に出会えると、ちょっと楽しくなります。

(2024.12.5 談)

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